Nature ハイライト 医学:備蓄する抗インフルエンザ薬の選び方 2008年6月26日 Nature 453, 7199 H5N1型インフルエンザウイルスの一部の臨床分離株でみられるオセルタミビル(タミフル)耐性の分子基盤は、薬剤標的であるウイルス・ノイラミニダーゼの変異であることがわかった。だが、この変異ノイラミニダーゼは、広く使われているもう1種類のノイラミニダーゼ阻害剤、ザナミビル(リレンザ)に対しては感受性を保っている。このことから考えると、抗ウイルス薬を備蓄する公共保健機関は、実効性の高い薬剤併用療法を行うために選択肢を広げ、オセルタミビルに加えて他の抗ウイルス薬も供給できるように図るべきだろう。 2008年6月26日号の Nature ハイライト 進化:魚類から四肢動物への移行 発生:大きさに応じてパターンが調整される仕組み 物性:オキシプニクタイドの超伝導ギャップ 化学:二重触媒で複雑な分子を合成 気候:ハロゲンによる熱帯のオゾン破壊 地球:ガッケル海嶺における深海底火山活動をみる 遺伝:ゲノムは結構忙しい 脳:昆虫にも空間作業記憶がある 脳:報酬指向学習はニューロンの変化による 医学:備蓄する抗インフルエンザ薬の選び方 目次へ戻る