Nature ハイライト 生態:種が均衡しているほうが安全 2009年4月2日 Nature 458, 7238 生態系の機能は種の豊富さに影響を受けることが確認されているが、これらの種の相対的存在度にみられる不均衡、つまり種の不均衡による影響についてはあまり研究されていない。18種の脱窒細菌をそれぞれ含む1,000個以上の微小生態系を用いて、初期の種均衡度が及ぼす影響を調べた研究により、種均衡度が低い生態系ほど、環境ストレスの影響を受けやすいことが示唆された。塩分ストレスをかけたとき、数種のうちの1つによって極端に優占されている群集よりも、種の均衡度の高い状態から出発した群集のほうが、生態系全体の脱窒作用の安定性が高かったのである。 2009年4月2日号の Nature ハイライト 宇宙:速やかに成長した大質量銀河 宇宙:暗黒物質の手がかり 物理:保存量になるスピン螺旋 地球:マントルプリュームの一生 生態:種が均衡しているほうが安全 視覚:見れば覚える 免疫:多様な抗体がHIVを攻撃する 医学:HIVは動く標的 細胞:ウイルスのプロキャプシドの構造 目次へ戻る