Nature ハイライト 免疫:多様な抗体がHIVを攻撃する 2009年4月2日 Nature 458, 7238 血清学的な記憶は、長期にわたってワクチンが有効性を維持するのに重要な要因だが、HIVのような重要なヒトの病原体に感染した患者の記憶B細胞が産生する抗体については、ほとんどわかっていない。Scheidたちは、HIVに対する記憶B細胞の抗体応答を調べるために、広い中和活性を示す抗体が高い血清力価で存在するHIV感染患者6人のHIV特異的な記憶B細胞から、500種類以上の抗体をクローン化した。これらの患者でのHIVに対するB細胞記憶応答は、50種類にも及ぶそれぞれ別のB細胞クローン集団からなっており、これらは異なるウイルスエピトープに対する抗体を発現していた。これらの抗体の中には、広くHIVの中和を誘導したり有効なワクチンを開発したりするのに重要なものもあるかもしれない。 2009年4月2日号の Nature ハイライト 宇宙:速やかに成長した大質量銀河 宇宙:暗黒物質の手がかり 物理:保存量になるスピン螺旋 地球:マントルプリュームの一生 生態:種が均衡しているほうが安全 視覚:見れば覚える 免疫:多様な抗体がHIVを攻撃する 医学:HIVは動く標的 細胞:ウイルスのプロキャプシドの構造 目次へ戻る