Nature ハイライト 工学:ナノ材料の小さな箱 2009年5月7日 Nature 459, 7243 ナノ構造体の自己集合へのDNAの使用は、化学や分子計算、またナノテクノロジーなどの新興分野での応用が期待されている。特に有望であることが示された方法の1つが、「DNA折り紙」として知られているものだ。P Rothemundにより開発されたこの方法では、長い一本鎖ウイルスDNA配列を、短い合成オリゴヌクレオチドの助けで折りたたんで、任意の形の平面ナノ構造体を作る。今回Andersonたちは、DNA折り紙法を三次元に拡張し、外部から与えられる「鍵」によって開くことができる、42×36×36 nm3のアドレス指定可能なDNAの箱を構築した。このDNAナノ容器の内部区画への制御されたアクセスにより、例えば、多重配列信号の論理センサーや、ナノ荷物の制御された放出など、いくつかの興味深い応用が可能となりそうだ。 2009年5月7日号の Nature ハイライト 宇宙:宇宙時計の針を巻き戻す 工学:ナノ材料の小さな箱 材料:力に応答するポリマー 地球:風変わりな火山 神経:クロマチン修飾と記憶のつながり 神経:ニューロンの「バック・トゥ・ザ・フューチャー」 細胞:幹細胞に道を示す 細胞:マップ上の遺伝子エンハンサー 細胞:第三の伸長因子 目次へ戻る