Nature ハイライト 物理:量子スピン液体の現れる条件 2010年4月8日 Nature 464, 7290 量子スピン液体は、電子が運ぶスピンのような仮説的なスピン系であり、その向きは絶対零度でも依然として揺らいでいる。このような状態が存在することを示す証拠はまだ不確かである。Z Y Mengたちは、グラフェンにみられるようなハニカム格子上に配列した相関電子の微視的なモデルを作り、このような系で量子スピン液体が実現する条件を突き止めた。この予想外の物質状態は共鳴原子価結合状態で、高温超伝導体に対して提案されている状態と似ていることから、ドーピングを通して非従来型の超伝導が得られる可能性が出てきた。 2010年4月8日号の Nature ハイライト 物理:量子スピン液体の現れる条件 生理:がん細胞を生むニッチ 細胞:ゲノムの安定性 宇宙:遠方の星食を垣間見る 物理:メムリスターによる論理演算 気候:放牧はN2Oの放出を減少させる 考古:3種の人類が共存していた 遺伝:イヌの古い品種、新しい品種 進化:寿司因子 目次へ戻る