Nature ハイライト 宇宙:遠方の星食を垣間見る 2010年4月8日 Nature 464, 7290 連星であるぎょしゃ座ε星は、27.1年ごとに星食によって暗くなり、これが約18か月続く。これまで、ぎょしゃ座ε星の前面を通過する伴星は検出されておらず、さまざまな推測がなされてきた。この見えない天体の正体は、星を取り巻いて隠している不透明な物質の傾斜円盤だとすることが、最も妥当な解釈だと考えられている。最近の研究で、この系は見えているF星と温度約500 Kの円盤で覆い隠された、単一のB5V星との対であることが示唆されている。今回、6つの望遠鏡から構成されたCHARAアレイを用いた干渉計観測で、星食を起こす天体の赤外画像が得られ、この天体が不透明な円盤であり、その楕円形状から予想どおり傾斜していることが明らかになった。 2010年4月8日号の Nature ハイライト 物理:量子スピン液体の現れる条件 生理:がん細胞を生むニッチ 細胞:ゲノムの安定性 宇宙:遠方の星食を垣間見る 物理:メムリスターによる論理演算 気候:放牧はN2Oの放出を減少させる 考古:3種の人類が共存していた 遺伝:イヌの古い品種、新しい品種 進化:寿司因子 目次へ戻る