Nature ハイライト

宇宙:小惑星24番テミスの氷

Nature 464, 7293

2つの独立した研究グループが、主小惑星帯の小惑星24番テミスの赤外スペクトルを、ハワイのマウナケアにあるNASAの赤外線望遠鏡施設(IRTF)を使って観測し、このスペクトルはテミスが水氷と有機物を含む凍った物質で広範囲に覆われていることと一致するのを見いだした。一部の小惑星の表面に水が存在することは、いくつかの小型小惑星の活動が彗星に似ていることから推測されていたものの、主小惑星帯に存在する水と有機物が実際に測定されたのは今回が初めてである。表面に氷が存在することは、とりわけ意外な結果である。なぜなら、火星と木星の軌道の間にあるテミスから太陽までの距離では、曝露された氷の寿命は比較的短いからだ。

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