Nature ハイライト 医学:マイクロRNAと転移の関係 2007年10月11日 Nature 449, 7163 通常は胚の一部分から他の部分への細胞の移動を促進する働きをしていると考えられている種類のマイクロRNAが、悪性度の高いヒト乳癌中に高レベルで発現し、乳癌細胞の移動、浸潤、および転移に関与していることが明らかになった。マイクロRNAは、本来的に体内に存在し、遺伝子制御に関与する一本鎖RNA分子で、以前から癌の発生に関連すると考えられてきたが、今回初めて転移との関連が報告された。このマイクロRNAの作用標的は、胚発生の方向づけに関与するHox遺伝子ファミリーの1つであるHOXD10遺伝子であるらしい。 2007年10月11日号の Nature ハイライト 気候:湿潤化する気候 遺伝:道の分かれ目 医学:RNAi治療が復活? 医学:マイクロRNAと転移の関係 宇宙:ダマスカスへの道の向こうに見えたもの 物理:位相を正確に計る方法 物性:4番目はフェロトロイディシティ 細胞:アドレナリン性の炎症 神経:神経伝達物質の輸送 目次へ戻る