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進化:脊椎動物の頭蓋顔面の初期進化

Nature 493, 7431

卵殻内で成長するヌタウナギ<i>Eptatretus burgeri</i> の胚。左が頭部。
卵殻内で成長するヌタウナギEptatretus burgeri の胚。左が頭部。 | 拡大する

Credit: Shigeru Kuratani

ヌタウナギは最も原始的な現生脊椎動物であり、その体の構造および発生は、脊椎動物の頭部というきわめて謎の多い構造の進化を解明するための手がかりとなる。ヌタウナギは深海性であることなどから、胚の入手が難しいことがよく知られているが、数年前に倉谷滋(理化学研究所)たちが人工飼育に成功し、ヌタウナギの胚発生に関する1899年の報告から100年以上を経てようやく、この奇妙な動物の本格的な発生学研究が再開された。今回の論文で、ヌタウナギEptatretus burgeriの頭蓋顔面の発生が初めて詳細に示され、顎を持たないヤツメウナギとヌタウナギのみに共通する胚発生パターンが明らかになった。このパターンは、すべての脊椎動物の祖先に当たる動物が持っていたものかもしれない。

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