Nature ハイライト 経済:ヨーロッパの漂流 2006年6月8日 Nature 441, 7094 かつては高等教育と科学研究の分野で優位を誇った欧州が、その他大勢になり下がるという危機に瀕している。これは、欧州委員会の外交専門部会委員を経て、現在は英国の2つの大学の学長を務めるC Pattenの考えである。Commentaryで彼は、2010年までに世界で最も競争力のある知的集約型経済圏になろうという欧州連合の「リスボン戦略」が実現する見込みはほとんどないと述べている。市場経済には、知識や研究に必要な投資を行えるだけの力はなく、こういう投資が得られなければ、世界の市場、威信、政治的影響力をめぐる競争の中で、欧州は米国や中国、その他のアジア諸国の後塵を拝するだろうという。 2006年6月8日号の Nature ハイライト 生態:足の数が最も多いヤスデ 細胞:適所におけば適材になる 経済:ヨーロッパの漂流 発生:分節の時計を刻むNotch 宇宙:炭素が支える円盤 化学:ひねりの効いたアミド結合 地球:余震の起こり方 進化:ドイツで見つかった小柄な竜脚類恐竜 神経:睡眠の調節 神経:活動の分け前 目次へ戻る