Nature ハイライト 生態:足の数が最も多いヤスデ 2006年6月8日 Nature 441, 7094 地球上で最も多くの足をもつ動物はヤスデの一種である。このヤスデは、1928年に初めて記載報告されたきりだったが、昨年の秋に、知られているうちで唯一の生息域である、「米国カリフォルニア州の植物相豊かな地域」(California Floristic Province)と名づけられた生物多様性ホットスポットで再び見つかった。ヤスデ類のほとんどは歩肢が300本ほどだが、このIllacme plenipesの成体には最も多い場合750本もの歩肢がある。ほかにも、これと近縁で同程度の希少さの種が、インドネシアやインド-ミャンマー地域、アフリカ南部にある生物多様性ホットスポットで見つかっている。こうしたことから、これらの多様性ホットスポットが並外れた多様性の温存場所となり、また大昔から生き延びてきた一部の種にとって最後の砦となっていることがよくわかる。 2006年6月8日号の Nature ハイライト 生態:足の数が最も多いヤスデ 細胞:適所におけば適材になる 経済:ヨーロッパの漂流 発生:分節の時計を刻むNotch 宇宙:炭素が支える円盤 化学:ひねりの効いたアミド結合 地球:余震の起こり方 進化:ドイツで見つかった小柄な竜脚類恐竜 神経:睡眠の調節 神経:活動の分け前 目次へ戻る