Nature ハイライト
脳:大脳基底核細胞の活動を神経画像化によりとらえる
Nature 494, 7436
運動制御にかかわる脳領域である大脳基底核の機能構成は、運動を促す経路と抑える経路という相反する2つの神経経路からなると広く考えられている。R Costaたちは、光ファイバーを使って脳深部の特定細胞種の活動をモニターする新たなin vivo観察法を開発し、これを用いて自由行動をしている齧歯類で脳基底核の2つの神経経路の活動をモニターした。その結果、2つの経路の活動は相反しておらず、運動開始前にどちらもが活動することがわかった。この結果は、基底核の機能についての通説に疑義を呈するもので、パーキンソン病などの疾患に見られる運動失調症状の由来を解明するのに重要かもしれない。
2013年2月14日号の Nature ハイライト
地球:マリオン海膨の形成
創薬:将来役立ちそうなオートファジー誘導因子
量子情報科学:機能性ハイブリッド量子系
化学:新種の単純なエナンチオ選択的触媒
気候:中期ブリュンヌの気候遷移は実在しなかった?
進化:初期の四肢類では椎骨構造が逆さま?
生態:生物多様性はどのように疾患と闘うのか
脳:大脳基底核細胞の活動を神経画像化によりとらえる
発生:発生中の目には光が不可欠
細胞:肝幹細胞を目覚めさせる