Nature ハイライト
宇宙:ブラックホール質量の新たな測定法
Nature 494, 7437
T Davisたちが、COの輝線を干渉計で観測し、分子ガスのダイナミクスを追跡することによって超大質量ブラックホールの質量を測定するという新しい方法を開発した。そして、早期型銀河であるNGC 4526にこの手法を適用して、4.5×108太陽質量という値を得た。この新しい方法は、ほとんどすべての形態型の銀河のいかなるブラックホール質量にも適用できるという長所がある。銀河の中心にあるブラックホールの質量は、銀河の複数の性質と密接な関係がある。本格運用間近の巨大ALMA干渉計のような新しい機器を使えば、近いうちに、多数の銀河にあるブラックホール質量をわずかな観測時間で測定できるようになると考えられ、銀河と超大質量ブラックホールの共進化の研究は飛躍的に進歩するだろう。
2013年2月21日号の Nature ハイライト
細胞:オートファジーは両刃の剣
宇宙:ブラックホール質量の新たな測定法
物理:電子ビームを操作する新しい方法
材料:新型のエレクトライド
気候:熱帯林の炭素収支
進化:種分化への足がかりとなる性フェロモン
微生物学:サルモネラ菌のバランス戦術
生態:細菌SAR11はウイルス感染があっても繁栄している
医学:脱アミノ反応が引き起こすがん変異
生化学:代替NF-κB 経路の制御