Nature ハイライト
宇宙:一番近い銀河までの正確な距離
Nature 495, 7439
食連星系の恒星の物理的性質は、2つの天体間の緊密な相互作用があるために正確に決定することができ、こうした系からやってくる光の揺らぎを常時観測することによって、銀河系外の正確な距離測定が可能となる。今回この方法を使って、我々に最も近い銀河である大マゼラン雲(LMC)の距離がこれまでで最も正確に決定された。この較正手法に特に適した、長周期の晩期型食連星系8個のデータから、我々からLMCまでの距離が、2.2%の精度でほぼ49.97キロパーセクであることが示された。LMCまでの距離は、ハッブル定数決定のための基本的に重要な要素であり、宇宙の膨張速度を測る重要な物差しとなる。
2013年3月7日号の Nature ハイライト
神経科学:鳥を歌わせるのは何
細胞:腸上皮の静止細胞
構造生物学:RNAから一口噛みとろうとしているエキソソームを見る
宇宙:一番近い銀河までの正確な距離
材料:二酸化炭素分離に適した細孔特性
化学:メタノール経済を促進する触媒
気候科学:スノーボールアースにおける海洋の役割
古生物学:太古の昆虫strashilidは恐竜の寄生虫ではなかった
分子生物学:創傷治癒に重要な切り替えポイント
分子生物学:不適合コドンと時計機能