Nature ハイライト
古生物学:太古の昆虫strashilidは恐竜の寄生虫ではなかった
Nature 495, 7439
ジュラ紀の化石昆虫であるstrashilidは、化石標本がごくわずかしか発見されていないが、新奇な特徴を持つことから、翼竜または羽毛恐竜にたかるノミのような寄生虫だったと考えられていた。しかし、中国のジュラ紀中期層(約1億6500万年前)から新たな標本が13体発見されたことで、今回その見方が大幅に修正された。はさみのような肢は、宿主にしがみつくために使われたとこれまで考えられていたが、雄にしか認められず、交尾中に雌を捕まえておくのに使われた可能性が高いことがわかった。吸血に適すると考えられていた口器は成体では退化しており、また、一部の標本には翅および鰓が認められた。strashilidの成体は水生または水陸両生で、羽化後に翅を脱落させて水中で交尾していたらしい。
2013年3月7日号の Nature ハイライト
神経科学:鳥を歌わせるのは何
細胞:腸上皮の静止細胞
構造生物学:RNAから一口噛みとろうとしているエキソソームを見る
宇宙:一番近い銀河までの正確な距離
材料:二酸化炭素分離に適した細孔特性
化学:メタノール経済を促進する触媒
気候科学:スノーボールアースにおける海洋の役割
古生物学:太古の昆虫strashilidは恐竜の寄生虫ではなかった
分子生物学:創傷治癒に重要な切り替えポイント
分子生物学:不適合コドンと時計機能