Nature ハイライト
分子生物学:不適合コドンと時計機能
Nature 495, 7439
多くの生物学的過程は、1日の周期、つまり概日周期のリズムによって調節されている。通常、概日リズムを調節する遺伝子のような高度に発現されている遺伝子では、効率的な発現を可能にするのに適合したコドンが含まれているのが普通である。今回、C JohnsonとY Liuがそれぞれ率いる研究チームが発表した2つの研究から、シアノバクテリアおよびアカパンカビ(Neurospora)の主要な概日タンパク質では、意外なことに、こうした翻訳条件に最適でない不適合コドンが使われており、そのコドンを最適化するとシアノバクテリアでは適応応答に変化が生じ、アカパンカビでは時計機能が障害されることがわかった。これらの研究は、適合コドンの使用頻度に対して予想外の選択が存在することを明確に示している。
2013年3月7日号の Nature ハイライト
神経科学:鳥を歌わせるのは何
細胞:腸上皮の静止細胞
構造生物学:RNAから一口噛みとろうとしているエキソソームを見る
宇宙:一番近い銀河までの正確な距離
材料:二酸化炭素分離に適した細孔特性
化学:メタノール経済を促進する触媒
気候科学:スノーボールアースにおける海洋の役割
古生物学:太古の昆虫strashilidは恐竜の寄生虫ではなかった
分子生物学:創傷治癒に重要な切り替えポイント
分子生物学:不適合コドンと時計機能