Nature ハイライト

進化:珍しいものが生き残る?

Nature 441, 7093

進化生物学で最もやっかいな問題の1つは、自然個体群が遺伝的多様性の要素を維持する仕組みの説明である。これまでに提案されたすべてのメカニズムのうちで、頻度に依存する選択が理論的には最も有力だが、それが自然個体群で重要なことを示す証拠は、現時点では間接的なものしか得られていない。今回、グッピーの自然個体群で実験的操作を施したところ、出現頻度のまれな遺伝子型(雄にみられる珍しい体色パターン)に有意の生存率向上がみられることがわかった。これはおそらく、自然個体群では頻度依存選択が遺伝的多様性を維持する強力なメカニズムとなりうることを実験で示した、これまでで最良の証拠である。

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