Nature ハイライト 神経:瞬く間に切り替わる眠りのスイッチ 2006年6月1日 Nature 441, 7093 レム(REM;急速眼球運動)睡眠は夢を見ているときの状態で、脳は活発に活動している。レム睡眠とノンレム睡眠(徐波睡眠ともよばれ、皮質の活動はゆっくりである)の切り換えを行う仕組みはほとんど解明されていない。今回Luたちは、詳細な解剖と破壊実験に基づいて、レム睡眠からノンレム睡眠への移行を制御する脳幹領域を特定した。レム・オフ領域とレム・オン領域とは互いに抑制し合っているが、どうやらこれがフリップ・フロップ型の切り替えスイッチを生み出しているらしい。このことを考えると、ナルコレプシーなどの睡眠障害にみられるような、レムからノンレムへ、ノンレムからレムへの唐突な移行のさまざまな特徴が説明できるかもしれない。 2006年6月1日号の Nature ハイライト 神経:瞬く間に切り替わる眠りのスイッチ 医学:ダウン症候群 Way:南に向かう理由 化学:ホモキラリティーを生み出す不斉増幅 考古:石器は語る 生態:緑濃き場所 進化:珍しいものが生き残る? 医学:HIVを阻止する 生化学:生体分子の設計図 目次へ戻る