Nature ハイライト

計測:NMRの能力を向上させる

Nature 495, 7440

核磁気共鳴は、科学や医学の多くの分野で強力な解析手段となっている。しかし、たいていの場合、それが持つ能力のほんの一部だけしか活用されていない。つまり、ほとんどの測定が定性的であり、調べられる特性の範囲は限られている。D Maたちは今回、磁気共鳴フィンガープリント法という、1回の測定で得られる定量的情報の量を大幅に増やすことを狙った新しい方法について報告している。この方法では、調べる物質特性のデータを無差別に収集する方式と、対象となる「フィンガープリント(指紋)」をデータ内で探し出すパターン認識アルゴリズムとが組み合わされている。磁気共鳴フィンガープリント法は、疾患の早期指標や物質の複雑な変化を検出し解析できるばかりでなく、磁気共鳴研究の感度と特異性とスピードを向上させる可能性がある。

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