Nature ハイライト
計測:NMRの能力を向上させる
Nature 495, 7440
核磁気共鳴は、科学や医学の多くの分野で強力な解析手段となっている。しかし、たいていの場合、それが持つ能力のほんの一部だけしか活用されていない。つまり、ほとんどの測定が定性的であり、調べられる特性の範囲は限られている。D Maたちは今回、磁気共鳴フィンガープリント法という、1回の測定で得られる定量的情報の量を大幅に増やすことを狙った新しい方法について報告している。この方法では、調べる物質特性のデータを無差別に収集する方式と、対象となる「フィンガープリント(指紋)」をデータ内で探し出すパターン認識アルゴリズムとが組み合わされている。磁気共鳴フィンガープリント法は、疾患の早期指標や物質の複雑な変化を検出し解析できるばかりでなく、磁気共鳴研究の感度と特異性とスピードを向上させる可能性がある。
2013年3月14日号の Nature ハイライト
計測:NMRの能力を向上させる
ゲノミクス:集団のエピゲノム多様性パターンの解析
神経科学:脳が空間と時間を結びつける仕組み
物理:機械振動と量子状態記憶
材料:オプトエレクトロニクス用のマイクロメートルサイズのTiO2微結晶
地球:水と水素はマントル内で混合しない
神経科学:CALHM1 ATPアーゼは3つの味に関わっている
細胞:骨髄には複数の幹細胞ニッチが存在する
構造生物学:カルシウムが筋細胞を駆動する仕組み