Nature ハイライト
神経科学:CALHM1 ATPアーゼは3つの味に関わっている
Nature 495, 7440
甘味、苦味、うま味の知覚は、味蕾細胞からの非小胞性のアデノシン5′三リン酸(ATP)放出に依存しており、ATPが神経伝達物質として働いて、脳に味覚シグナルを送る神経が活性化される。今回、K FoskettとP Marambaudが率いる研究チームは、電位依存性イオンチャネルCALHM1(calcium homeostasis modulator 1)が、甘味、苦味、うま味の知覚に必要な電位依存性ATP放出チャネルとして働いていることを、ノックアウトマウスを使って明らかにした。CALHM1の欠失は味の知覚だけを変化させて、味覚細胞の発生や完全性は損なわない。この結果は、このチャネルが末梢味覚系の重要な機能的要素であることを示している。
2013年3月14日号の Nature ハイライト
計測:NMRの能力を向上させる
ゲノミクス:集団のエピゲノム多様性パターンの解析
神経科学:脳が空間と時間を結びつける仕組み
物理:機械振動と量子状態記憶
材料:オプトエレクトロニクス用のマイクロメートルサイズのTiO2微結晶
地球:水と水素はマントル内で混合しない
神経科学:CALHM1 ATPアーゼは3つの味に関わっている
細胞:骨髄には複数の幹細胞ニッチが存在する
構造生物学:カルシウムが筋細胞を駆動する仕組み