Nature ハイライト
構造生物学:カルシウムが筋細胞を駆動する仕組み
Nature 495, 7440
筋細胞の収縮と弛緩は細胞質カルシウム濃度の増減によって制御されており、この過程は筋小胞体(SR)からのカルシウム放出により開始され、SRのCa2+-ATPアーゼ(SERCA)によるカルシウム再隔離によって終了する。今回、2つの論文が、骨格筋のSERCAの調節を行う小型の膜タンパク質のサルコリピンが存在する状態でのSERCAのX線結晶構造を示している。これらの構造から、サルコリピンはSERCAをこれまで知られていなかった「開」状態にトラップすること、またこの開状態では2つの高親和性結合部位にカルシウムがまだ結合していないことがわかった。
2013年3月14日号の Nature ハイライト
計測:NMRの能力を向上させる
ゲノミクス:集団のエピゲノム多様性パターンの解析
神経科学:脳が空間と時間を結びつける仕組み
物理:機械振動と量子状態記憶
材料:オプトエレクトロニクス用のマイクロメートルサイズのTiO2微結晶
地球:水と水素はマントル内で混合しない
神経科学:CALHM1 ATPアーゼは3つの味に関わっている
細胞:骨髄には複数の幹細胞ニッチが存在する
構造生物学:カルシウムが筋細胞を駆動する仕組み