Nature ハイライト

構造生物学:カルシウムが筋細胞を駆動する仕組み

Nature 495, 7440

筋細胞の収縮と弛緩は細胞質カルシウム濃度の増減によって制御されており、この過程は筋小胞体(SR)からのカルシウム放出により開始され、SRのCa2+-ATPアーゼ(SERCA)によるカルシウム再隔離によって終了する。今回、2つの論文が、骨格筋のSERCAの調節を行う小型の膜タンパク質のサルコリピンが存在する状態でのSERCAのX線結晶構造を示している。これらの構造から、サルコリピンはSERCAをこれまで知られていなかった「開」状態にトラップすること、またこの開状態では2つの高親和性結合部位にカルシウムがまだ結合していないことがわかった。

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