Nature ハイライト
材料:オプトエレクトロニクス用のマイクロメートルサイズのTiO2微結晶
Nature 495, 7440
メソ多孔質の半導体やセラミックスは、表面積が大きいため、高性能太陽電池やバッテリー、光触媒に応用できる。今回、低温(150°C未満)で一般的な合成方法により、アナターゼ型と呼ばれる形態の二酸化チタン(TiO2)のマイクロメートルサイズのメソ多孔質単結晶を成長させたことが報告された。合成には、種晶添加による核形成と、低濃度反応溶液中に浸漬したメソ多孔質テンプレートでの結晶成長が使われている。単離した結晶と膜に組み込んだ集合体のいずれもが、ナノ結晶TiO2よりも大幅に高い伝導度と電子移動度を示すことが明らかになった。この材料を用いて作製した色素増感太陽電池は、7.3%の効率を示した。これは、低温プロセスを用いた報告の中では最高の値である。この合成法は、二酸化チタン以外の機能性セラミックスや半導体にも広く応用できると考えられる。
2013年3月14日号の Nature ハイライト
計測:NMRの能力を向上させる
ゲノミクス:集団のエピゲノム多様性パターンの解析
神経科学:脳が空間と時間を結びつける仕組み
物理:機械振動と量子状態記憶
材料:オプトエレクトロニクス用のマイクロメートルサイズのTiO2微結晶
地球:水と水素はマントル内で混合しない
神経科学:CALHM1 ATPアーゼは3つの味に関わっている
細胞:骨髄には複数の幹細胞ニッチが存在する
構造生物学:カルシウムが筋細胞を駆動する仕組み