Nature ハイライト
免疫:よく見られる皮膚疾患への細菌の関わり
Nature 503, 7476
慢性炎症性皮膚疾患であるアトピー性皮膚炎の病因は十分に解明されていない。この病気は、皮膚の障壁機能不全とマスト細胞の活性化が起こっている場合に、異常な免疫グロブリンE(IgE)免疫応答を介して引き起こされることが知られている。また、アトピー性皮膚炎患者の90%以上では、皮膚病変部に黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)が定着している。今回、黄色ブドウ球菌とアレルギー性皮膚疾患の間にあると考えられる機構的関連が明らかにされた。G Núñezたちは、黄色ブドウ球菌が産生するδ毒素がマウスでマスト細胞の脱顆粒と炎症性皮膚疾患を誘導すること、またマスト細胞を欠くマウスではIgE応答と皮膚炎の兆候の両方が抑制されることを示している。
2013年11月21日号の Nature ハイライト
生物地球化学:陸水からの二酸化炭素輸送
発生生物学:母性・胚性転移の引き金
微生物学:持続生残細胞に効く抗生物質
分子生物学:非コードRNAがDNAメチル化を妨げる
宇宙:地球に似ているが、暑過ぎる
進化:集団のサイズは文化的遺産に影響する
免疫:よく見られる皮膚疾患への細菌の関わり
免疫:HIVが自然免疫を巧みにかわす仕組み
分子生物学:状況変化に応じた体温調節
植物:適切な温度で花が形成される仕組み