Nature ハイライト
神経科学:シナプスのエンドサイトーシスを素早く捉える
Nature 504, 7479
持続的な神経伝達にはシナプス小胞のリサイクルが必要だが、クラスリンを介したエンドサイトーシスや「キス・アンド・ラン」型融合の逆行といった従来提唱されている機構に対しては議論が続いている。今回E Jorgensenたちは、超高速の「フラッシュ・アンド・フリーズ」電子顕微鏡法を利用して、これまで知られていなかった、アクチンとダイナミンに依存するエンドサイトーシス機構を明らかにした。この機構は、マウスの海馬ニューロンでは刺激から100ミリ秒以内に起こる。これはクラスリンを介したエンドサイトーシスの200倍の速さで、形態的な特徴から見て「キス・アンド・ラン」モデルは除外される。この研究は、表面からの膜の迅速な内部移行がエンドサイトーシスの第一段階であることを示唆している。
2013年12月12日号の Nature ハイライト
材料科学:液体の磁性
神経科学:シナプスのエンドサイトーシスを素早く捉える
医学:抗マラリア薬の多機能標的
構造生物学:GABAB受容体の静止型と活性型の構造
量子情報科学:量子通信の新しいモデル
惑星科学:「暴走温室効果」が起こるのはもっと先のようだ
神経科学:経験で神経可塑性が変化する仕組み
がん:オートファジーの役割はp53に依存する
構造生物学:CAAXプロテアーゼの構造
細胞生物学:一次繊毛でのカルシウムの扱われ方