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惑星科学:「暴走温室効果」が起こるのはもっと先のようだ

Nature 504, 7479

地球は将来、金星のような姿になるかもしれない。
地球は将来、金星のような姿になるかもしれない。 | 拡大する

Credit: Jeremy Leconte

太陽の光度は、地質学的な時間スケールでは徐々に増大している。このことは、やがては地球に「暴走温室効果」を引き起こす可能性がある。暴走温室効果状態は、宇宙空間へ射出できる量を超えて惑星が太陽からのエネルギーを吸収するときに起こる状態である。こうなると、海は蒸発し、気候は温暖化して金星のような気温になると考えられる。J Leconteたちは、三次元気候モデルを用いて、これまで簡略な一次元モデルで見積もられていたよりも、暴走温室効果が始まるしきい値がかなり高いことを示している。重要な要因は、雲に起因する温暖化を相殺して余りある寒冷化が大気循環の変化によって起こることである。今回の知見は、他の恒星のハビタブルゾーン(生命居住可能領域)を拡大させるため、太陽系外惑星との関連においても重要である。

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