Nature ハイライト
量子情報科学:量子通信の新しいモデル
Nature 504, 7479
ノイズがあるチャネルの情報伝送容量は、通信理論に不可欠である。チャネル容量を最大データ伝送速度として定義すると、古典系では帯域幅とSN比の関数として容易に計算できるが、量子効果を導入すると、現在の理論に基づく計算は手に負えなくなってしまう。今回、G SmithとJ Smolinは、電磁場を完全に量子的に取り扱いながら、厳密に解くことのできる通信モデルを開発し、ノイズが存在する量子チャネルの全てのポイント・ツー・ポイント容量に関する明確な表式を得た。今回の成果は、量子鍵配送に使われるネットワークなどの量子通信ネットワークに実用上の関係がある。
2013年12月12日号の Nature ハイライト
材料科学:液体の磁性
神経科学:シナプスのエンドサイトーシスを素早く捉える
医学:抗マラリア薬の多機能標的
構造生物学:GABAB受容体の静止型と活性型の構造
量子情報科学:量子通信の新しいモデル
惑星科学:「暴走温室効果」が起こるのはもっと先のようだ
神経科学:経験で神経可塑性が変化する仕組み
がん:オートファジーの役割はp53に依存する
構造生物学:CAAXプロテアーゼの構造
細胞生物学:一次繊毛でのカルシウムの扱われ方