Nature ハイライト
量子エレクトロニクス:グラフェンのエッジ状態
Nature 505, 7484
P Jarillo-Herreroたちは、トポロジカルな特徴によって擾乱に対してロバストとなる新しい電子状態を探索し、強い電子間相互作用から生じるグラフェンのエッジ状態を見いだした。トポロジカル絶縁体では時間反転対称性の破れが重要な役割を果たすことがよく知られているが、これとは対照的に、この新しく発見されたグラフェン状態は対称性の法則によって保護されている。この新しい電子状態は、電子をスピンによって分離し、グラフェンの面に対して斜めに高磁場をかけた際に現れる。電子–電子相互作用への依存性から、電圧によるこうした特徴の制御が可能となり、可変な電子バンドギャップとそれに伴うスピン特性を持った根本的に新しい電子系が明らかになった。
2014年1月23日号の Nature ハイライト
がんゲノミクス:新たに見つかったがん遺伝子
免疫:HIV/AIDSワクチンの短所
免疫:もう1つのAIDS治療法
宇宙:小惑星ケレス表面の水蒸気
量子エレクトロニクス:グラフェンのエッジ状態
材料:転位のひずみで波打つ2層グラフェン
気候:南極の気候に対する大西洋の影響
生態:土壌炭素量のカギを握る菌根菌
細胞:血液幹細胞に見られる雌雄差
微生物学:腸内微生物叢は食餌によって迅速に変化する