Nature ハイライト

生態:土壌炭素量のカギを握る菌根菌

Nature 505, 7484

生態系はそれぞれ、植物に付随する菌根菌(ほぼ全ての陸上植物の根に共生する真菌類)の優占種類に違いがある。外生菌根およびエリコイド型菌根(EEM)を形成する真菌類は有機態窒素分解酵素を産生するが、アーバスキュラー菌根(AM)菌はこの種の酵素を産生しない。そこで、EEM生態系の植物は土壌窒素をめぐって分解者と競争し、その結果として土壌炭素の貯蔵量を増大させると予想される。今回、全球的なデータセットをまとめた研究で、実際にその予想が正しく、EEM生態系の炭素貯蔵量はAM生態系のそれよりも70%多いことが明らかになった。また、菌根の種類が、土壌炭素貯蔵量を決定付ける他の要因よりも重要であることも分かった。

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