Nature ハイライト
地球:カンラン石の変形
Nature 507, 7490
カンラン石は、上部マントルで最も豊富に存在する鉱物であり、幅広い熱力学的条件の下で最も弱い鉱物なので、応力下でのその変形はマントルのふるまいに対する重要な制約条件となる。P Cordierたちは、回転欠陥の運動を含むカンラン石集合体の変形のモデルを提示している。この欠陥は、「回位(ディスクリネーション)」と呼ばれ、これまでのマントルレオロジーの研究では無視されてきた。このような回位の運動から、カンラン石内の塑性流動を記述するためのこれまで見つかっていなかった機構が得られる可能性があり、原子スケールから大規模なマントル流までの、上部マントルのレオロジーのマルチスケールのモデル化が可能になると著者たちは考えている。
2014年3月6日号の Nature ハイライト
地球:カンラン石の変形
医学:インフルエンザウイルスの進化を把握
植物科学:融通の利く硝酸輸送体
宇宙:星の周りで生まれつつある円盤内の化学構造
オプトメカニクス:新しい観点で電波を見る
材料科学:新しい分子準結晶材料
生態学:老齢林の重要性
神経科学:音声言語の処理には左右の脳半球が関わっている
細胞:再プログラム化による染色体再生
細胞:シトルリン化は多能性調節の鍵である
がん:紫外線は黒色腫の転移を誘導する