Nature ハイライト
細胞:シトルリン化は多能性調節の鍵である
Nature 507, 7490
酵素のペプチジルアルギニンデイミナーゼ(PADI)群は、アルギニン残基を非コードアミノ酸のシトルリンへと変換する。PADIは好中球ではヒストンを修飾し、クロマチンの脱凝縮を引き起こす。T Kouzaridesたちは今回、PADI4が幹細胞遺伝子の活性化や誘導多能性幹(iPS)細胞の再プログラム化、またマウス初期胚での多能性細胞の維持に重要であることを明らかにした。著者たちは、PADI4は多能状態にある場合に活性化されており、リンカーヒストンH1のバリアントがPADI4の基質であり、H1のシトルリン化がクロマチンの脱凝縮を引き起こすことを見いだした。
2014年3月6日号の Nature ハイライト
地球:カンラン石の変形
医学:インフルエンザウイルスの進化を把握
植物科学:融通の利く硝酸輸送体
宇宙:星の周りで生まれつつある円盤内の化学構造
オプトメカニクス:新しい観点で電波を見る
材料科学:新しい分子準結晶材料
生態学:老齢林の重要性
神経科学:音声言語の処理には左右の脳半球が関わっている
細胞:再プログラム化による染色体再生
細胞:シトルリン化は多能性調節の鍵である
がん:紫外線は黒色腫の転移を誘導する