Nature ハイライト
宇宙:ちっぽけなカリクロでも自身の環系を持っている
Nature 508, 7494
カリクロ(小惑星番号10199)は、土星と天王星の間を軌道運動しているケンタウルス族の外部太陽系小惑星である。カリクロによる星の掩蔽の観測から、この小惑星が環系を持っていることが明らかになった。環は、これまで4つの巨大惑星にのみ観測されていた特徴である。カリクロは直径が約250 kmで、小さな間隙で隔てられた2つの狭くて高密度の環があった。おそらくこの環は、まだ見つかっていないキロメートルサイズの衛星が存在するためにできたと思われる。これらの環の発見により、惑星の環の形成や力学的進化についての疑問が生じている。疑問が生じる理由の1つは、惑星の環がこれまで考えられていたよりもずっと一般的であるらしいことだ。
2014年4月3日号の Nature ハイライト
血管生物学:神経活動に応じた血流量の変化
構造生物学:細菌毒性因子Tcの構造
分子生物学:Poly(A)尾部と翻訳制御
宇宙:ちっぽけなカリクロでも自身の環系を持っている
分子物理学:分子を極低温に冷却する
光物性:高エネルギー光子に注目
地球物理学:新しい月の年代決定
細胞:ヒト繊維芽細胞から作製された肝細胞
がん:急性リンパ芽球性白血病での染色体粉砕
免疫:ビタミンAは仔の免疫に必要とされる