Nature ハイライト
光学:原子光学にかなった単一分子光子
Nature 509, 7498
量子通信の戦略は、単一光子源から波長領域が非常に狭い高い光子束が得られ、さらにこの波長領域が他のシステム構成要素のスペクトルに整合することにかかっている。この点に関して、単一有機色素分子は有望である。それは、有機色素分子では、高い光子束で狭帯域幅の発光と多数の可能なスペクトル線の組み合わせが得られ、そのスペクトル線を、色素分子と一体化されることになる系の遷移と整合するように選択することが原理的には可能だからである。今回、P Siyushevたちは、分子系が放出する光子と原子蒸気量子メモリーとのインターフェースをとることによって、そのような一体化が可能となる例を示している。
2014年5月1日号の Nature ハイライト
細胞:タンパク質合成の微妙なバランス
免疫:HIV-1中和抗体の生成過程
宇宙:トップスピンで自転する系外惑星がか座β星b
光学:原子光学にかなった単一分子光子
有機化学:キラリティーが新たな次元に
気候科学:4万5000年間の東インド洋の気候記録
地球:マントルメルトが滑らかにするテクトニックプレートの動き方
生態学:コンゴの雨林で失われつつある緑
細胞:初期胚を再プログラム化する
構造生物学:血小板凝集に関わる重要なGPCRの構造