Nature ハイライト

地球:マントルメルトが滑らかにするテクトニックプレートの動き方

Nature 509, 7498

剛体のテクトニックプレートが、柔らかいマントルの上にある地球表面でどのように動くかを明らかにする研究は、リソスフェア–アセノスフェア境界で起きる事象と、そこで低粘性層がどのようにして生成され得るのかに注目している。今回、D Sifréたちは、マントルの融解が始まるときに生成されると考えられているCO2とH2Oに富むケイ酸塩メルトの電気伝導度の測定結果を提示している。電気伝導度は、CO2とH2Oの量が中程度であるとわずかに増加するが、メルト中のCO2含有量が6重量%を超えると急激に上昇することが分かった。著者たちは、そのようなメルトによって、地球の海洋アセノスフェア上部で観測される低い地震波速度と高い電気伝導度の両方を説明できる可能性があると結論している。

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