Nature ハイライト
地球:マントルメルトが滑らかにするテクトニックプレートの動き方
Nature 509, 7498
剛体のテクトニックプレートが、柔らかいマントルの上にある地球表面でどのように動くかを明らかにする研究は、リソスフェア–アセノスフェア境界で起きる事象と、そこで低粘性層がどのようにして生成され得るのかに注目している。今回、D Sifréたちは、マントルの融解が始まるときに生成されると考えられているCO2とH2Oに富むケイ酸塩メルトの電気伝導度の測定結果を提示している。電気伝導度は、CO2とH2Oの量が中程度であるとわずかに増加するが、メルト中のCO2含有量が6重量%を超えると急激に上昇することが分かった。著者たちは、そのようなメルトによって、地球の海洋アセノスフェア上部で観測される低い地震波速度と高い電気伝導度の両方を説明できる可能性があると結論している。
2014年5月1日号の Nature ハイライト
細胞:タンパク質合成の微妙なバランス
免疫:HIV-1中和抗体の生成過程
宇宙:トップスピンで自転する系外惑星がか座β星b
光学:原子光学にかなった単一分子光子
有機化学:キラリティーが新たな次元に
気候科学:4万5000年間の東インド洋の気候記録
地球:マントルメルトが滑らかにするテクトニックプレートの動き方
生態学:コンゴの雨林で失われつつある緑
細胞:初期胚を再プログラム化する
構造生物学:血小板凝集に関わる重要なGPCRの構造