Nature ハイライト
構造生物学:低分子RNAのRsmZは「タンパク質のスポンジ」として機能する
Nature 509, 7502
細菌の毒性には、RsmZなどの非コードRNAによる一般的な転写後調節系が関わっていることがある。このようなRNAは、阻害性タンパク質(通常はCsrA型タンパク質RsmE)を引き離して、その標的mRNAを遊離状態にすることで翻訳活性化を促進する。F Allainたちは、NMRとパルス電子常磁性共鳴分光法を使って、RsmE二量体がRsmZ上に集まって70 kDaのリボ核タンパク質粒子が組み立てられ、それによってRsmZが分解から守られる仕組みを明らかにした。これらのデータは、RsmZがタンパク質に対して強力な「スポンジ」として作用して、タンパク質を吸着・隔離して保持し、放出する様子を示している。
2014年5月29日号の Nature ハイライト
構造生物学:低分子RNAのRsmZは「タンパク質のスポンジ」として機能する
量子物理学:重要な時期にきた磁気モーメントによる物質–反物質対称性の検証
気候科学:炭素取り込み量の大半を占めるオーストラリア
気候科学:海氷は波浪が苦手
微生物生態学:抗生物質耐性の伝播に土壌細菌は関与していない
神経科学:非神経細胞であるメルケル細胞は触覚に関わっている
神経科学:攻撃行動を引き起こす視床下部ニューロン
発生生物学:カイコの雌化因子
免疫:胚中心での免疫系B細胞の選択