Nature ハイライト
免疫:胚中心での免疫系B細胞の選択
Nature 509, 7502
抗原特異的な免疫グロブリンを発現するBリンパ球が、リンパ系組織の胚中心として知られる特殊化した領域で行うクローン性増殖は、免疫反応の非常に重要な部分である。今回、抗原に対する親和性が最も高い胚中心Bリンパ球が選択的に増殖し、多様化する仕組みが明らかになった。B細胞のクローン性増殖と超変異獲得は、B細胞が濾胞性ヘルパーT細胞に提示する抗原の量に正比例していることが分かった。選択されたB細胞では、細胞分裂の速度が上昇し、体細胞変異獲得が増加するため、最も高い親和性を持つ細胞は、最も多様化した細胞グループを形成することになる。
2014年5月29日号の Nature ハイライト
構造生物学:低分子RNAのRsmZは「タンパク質のスポンジ」として機能する
量子物理学:重要な時期にきた磁気モーメントによる物質–反物質対称性の検証
気候科学:炭素取り込み量の大半を占めるオーストラリア
気候科学:海氷は波浪が苦手
微生物生態学:抗生物質耐性の伝播に土壌細菌は関与していない
神経科学:非神経細胞であるメルケル細胞は触覚に関わっている
神経科学:攻撃行動を引き起こす視床下部ニューロン
発生生物学:カイコの雌化因子
免疫:胚中心での免疫系B細胞の選択