Nature ハイライト
量子物理学:重要な時期にきた磁気モーメントによる物質–反物質対称性の検証
Nature 509, 7502
基本定数や原子特性の測定は、大規模なシンクロトロン実験ほどには目立たないが、測定精度が十分高ければ、標準模型を超える物理法則の探索に貴重な貢献をする可能性がある。今回、A Mooserたちは、直接測定によって、陽子の磁気モーメントをこれまでになく高い精度で測定した。この測定は、強力な均一磁場中に1個のイオンを閉じ込めて操作する二重ペニングトラップという系を用いて行われた。今回の結果を反陽子の磁気モーメントの直接測定と組み合わせれば、物質–反物質対称性の厳密な検証に向けて道が開かれるだろう。
2014年5月29日号の Nature ハイライト
構造生物学:低分子RNAのRsmZは「タンパク質のスポンジ」として機能する
量子物理学:重要な時期にきた磁気モーメントによる物質–反物質対称性の検証
気候科学:炭素取り込み量の大半を占めるオーストラリア
気候科学:海氷は波浪が苦手
微生物生態学:抗生物質耐性の伝播に土壌細菌は関与していない
神経科学:非神経細胞であるメルケル細胞は触覚に関わっている
神経科学:攻撃行動を引き起こす視床下部ニューロン
発生生物学:カイコの雌化因子
免疫:胚中心での免疫系B細胞の選択