Nature ハイライト
神経科学:非神経細胞であるメルケル細胞は触覚に関わっている
Nature 509, 7502
メルケル細胞(メルケル–ランビエ細胞としても知られる)は、脊椎動物の表皮に見られる非神経細胞だが、隣接している細胞と「シナプス様」の接続を形成していることがある。メルケル細胞は、触覚に関連すると考えられてきたが、立証は難しく、論争が続いてきた。今回、2つの研究チームが、メルケル細胞は軽い接触を知覚するのに不可欠の自律的機械刺激感知センサーであることの明確な証拠を報告している。メルケル細胞は機械刺激感受性チャネルのPiezo2を発現しており、このタンパク質によって接触に対する体性感覚ニューロンの応答を能動的に調整できる。これらの結果は、パタパタ叩かれるような感覚、また伸長、圧迫のようなさまざまな種類の接触をニューロンが識別し、それによって対象の性質を詳細に解読するのを表皮細胞が助けるという、複合的な受容器系モデルに一致している。
2014年5月29日号の Nature ハイライト
構造生物学:低分子RNAのRsmZは「タンパク質のスポンジ」として機能する
量子物理学:重要な時期にきた磁気モーメントによる物質–反物質対称性の検証
気候科学:炭素取り込み量の大半を占めるオーストラリア
気候科学:海氷は波浪が苦手
微生物生態学:抗生物質耐性の伝播に土壌細菌は関与していない
神経科学:非神経細胞であるメルケル細胞は触覚に関わっている
神経科学:攻撃行動を引き起こす視床下部ニューロン
発生生物学:カイコの雌化因子
免疫:胚中心での免疫系B細胞の選択