Nature ハイライト
生化学:神経疾患へのAUTS2の関与
Nature 516, 7531
発生期に遺伝子抑制を維持するポリコームグループタンパク質は、異なる酵素活性を持つ2つの主要な複合体(PRC1とPRC2)からなっている。PRC1複合体の中には、神経疾患でしばしば破壊されているAUTS2(autism susceptibility candidate 2)と結合するものがある。今回D Reinbergたちは、意外にもAUTS2がPRC1に転写活性化機能を付与し、PRC1–AUTS2複合体が神経関連遺伝子を調節することを見いだした。マウス中枢神経系でAuts2遺伝子座を欠失させると、発生異常が生じた。AUTS2は、脳が正常に発生するためのPRC1活性の調節に重要な役割を担っていると考えられる。
2014年12月18日号の Nature ハイライト
有機合成:さらに簡単にできる炭素–炭素結合
生化学:神経疾患へのAUTS2の関与
構造生物学:A型インフルエンザウイルスポリメラーゼの完全構造
宇宙物理学:星団は同い年
材料科学:マルチフェロイック性を2段階で使う
生態:国境なき保全を
感染症:乾季の蚊はどこへ?
免疫学:抗インフルエンザ抗体の作出法
がん:遺伝子編集で肺がんの機構が明らかに
細胞:真核生物ゲノムの折りたたみ