Nature ハイライト
宇宙物理学:星形成が起こっている初期銀河の観測
Nature 519, 7543
初期宇宙の銀河を赤外線とミリ波の観測によって測定すれば、そうした銀河の詳細な性質が明らかになると思われる。しかし、大半の星を形成する銀河の典型である、塵が多くて金属豊富な銀河について、そうしたデータはこれまで得られていなかった。今回D Watsonたちは、典型的な星形成銀河である高赤方偏移銀河A1689-zD1の赤外スペクトルとミリ波長の連続観測結果から、その塵の質量、全星形成率、塵とガスの質量比が計算できることを示している。著者たちは、A1689-zD1の赤方偏移はz = 7.5 ± 0.2、全星形成率は年当たり12太陽質量であると算出した。この銀河は、星の質量が大きく、かなり進化が進んでいて、ガスに対する塵の比は天の川銀河のものに近い。
2015年3月19日号の Nature ハイライト
化学:金属有機構造体での効率の良いCO2吸着
生物物理学:DNAの動的構造を可視化
構造生物学:複製開始複合体ORCの構造
宇宙物理学:星形成が起こっている初期銀河の観測
宇宙物理学:局部銀河における効率の良い星形成
有機化学:メタ位選択的C–H結合の活性化
実験進化学:進化は倍数性によって加速する
神経科学:温度の脳内表現
微生物学:細胞の形態を決定するタンパク質の進化
がん:抗腫瘍免疫療法のための新戦略