Nature ハイライト
生態学:土地利用の変化が生物多様性の喪失に結び付く
Nature 520, 7545
全球規模の生物多様性研究から、人間活動に伴って多様性が低下するという一貫した構図が示されている。それと同時に、局所レベルの多数の研究から、生物多様性の喪失が生態系の機能やサービスに影響を及ぼすことも明らかになっている。T Newboldたちは、局所的な陸上生物多様性が人間による圧力に対してどのように応答するかの指標とするために、局所的な生物多様性の傾向に関する全球規模のデータセット(命名されている種の総計の約1%)を収集した。著者たちの推定によれば、人間が過去数百年間に引き起こした変化はすでに、平均の局所的種数を13.6%、総個体数を10.7%減少させている。予測される土地利用の現状推移(BAU)シナリオの下では、今世紀中にさらに大きな多様性喪失が予想されるが、強力な緩和策でその影響を解消できる余地は残されている。
2015年4月2日号の Nature ハイライト
生態学:土地利用の変化が生物多様性の喪失に結び付く
神経科学:自閉症はδカテニンの機能喪失と関連する
がん:p53による腫瘍抑制の新機構
惑星科学:惑星の親星方向への移動を妨げる仕組み
量子物理学:ホン–オウ–マンデル実験におけるヘリウム4
光化学:溶液中の遷移金属錯体のダイナミクス
古生物学:有顎脊椎動物の起源を探る
植物科学:miRNAの前駆体は調節性ペプチドをコードしている
免疫学:皮膚の細菌と免疫系の間の相互作用
構造生物学:広範な活性を持つ抗デングウイルス抗体の構造