Nature ハイライト
免疫学:皮膚の細菌と免疫系の間の相互作用
Nature 520, 7545
腸内微生物相が健康にも病気にも重要であることは、十分に確かめられている。しかし皮膚の共生細菌の役割については、これほど明らかになっていない。共生細菌が相互作用する皮膚は、腸とは異なり、吸収を目的として作られた組織ではない。Y Belkaidたちは、免疫系と皮膚の共生細菌との間の相互作用に関与する抗原提示細胞の性質を調べ、決まった種類の皮膚共生細菌群が、皮膚の樹状細胞に依存して長く続く共生細菌特異的なCD8+ T細胞応答を誘発するが、その間に組織恒常性は維持されることを明らかにした。このようなCD8+ T細胞は、真菌病原体に対する自然防御を増強することが明らかになった。
2015年4月2日号の Nature ハイライト
生態学:土地利用の変化が生物多様性の喪失に結び付く
神経科学:自閉症はδカテニンの機能喪失と関連する
がん:p53による腫瘍抑制の新機構
惑星科学:惑星の親星方向への移動を妨げる仕組み
量子物理学:ホン–オウ–マンデル実験におけるヘリウム4
光化学:溶液中の遷移金属錯体のダイナミクス
古生物学:有顎脊椎動物の起源を探る
植物科学:miRNAの前駆体は調節性ペプチドをコードしている
免疫学:皮膚の細菌と免疫系の間の相互作用
構造生物学:広範な活性を持つ抗デングウイルス抗体の構造