Nature ハイライト

古生物学:有顎脊椎動物の起源を探る

Nature 520, 7545

有顎脊椎動物(顎口類)の初期進化は、古生物学のホットな話題の1つである。今回M Brazeauたちは、1992年にHans-Peter Schultzeが初期の硬骨魚類として記載した、シベリア産の前期デボン紀(約4億1500万年前)の顎口類化石の脳頭蓋および頭蓋冠について、コンピューター断層撮影法を使い再分析した。その結果、その化石の基盤である脳頭蓋には、硬骨魚類および軟骨魚類のそれぞれの特徴と、どちらにもない特徴が混在することが明らかになった。系統発生解析で、この魚類が顎口類の基部に位置付けられ、謎の多い棘魚類(完全に絶滅した化石魚類群)が軟骨魚類に近縁であったことが示唆された。

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