Nature ハイライト
社会行動学:オキシトシンと母性行動
Nature 520, 7548
オキシトシンが社会的相互作用や母性行動の調整に関わっていることはよく知られているが、このホルモンが神経回路に影響を及ぼしてそうした行動変化を起こす仕組みについてはまだよく分かっていない。今回R Froemkeたちは、マウスが仔を回収する行動について調べ、オキシトシンが仔の鳴き声への皮質の応答性を調節しており、その働きは左の聴覚野に特異的であることを見いだした。未経産の雌で、鳴き声を聞かせるとともに左聴覚野へのオキシトシン投与を行うと、鳴き声への応答が強化され、刺激の明瞭度が高まった。この強化は、抑制と興奮の強度とタイミングのバランスを特異的に取ることで生じる。
2015年4月23日号の Nature ハイライト
社会行動学:オキシトシンと母性行動
分子生物学:CRISPRによる外来DNAの認識
構造生物学:多機能性TRPA1受容体の構造
天文学:大質量星形成の観測
オプトメカニクス:フォノンを1つずつ数える
地球化学:地球と月への後期集積
生態学:希少種が病害を受けるリスクが低い理由
植物科学:遺伝子操作で乾燥耐性を向上
免疫学:ミトコンドリアは自然免疫を始動させる
構造生物学:ヒドロゲナーゼ中の水素原子を可視化