Nature ハイライト

宇宙物理学:銀河系の中心部の活動

Nature 520, 7549

銀河系の中心部の内側10パーセクの高エネルギーX線放射をNuSTAR X線宇宙望遠鏡で測定した結果、中心部の4 × 8パーセクの範囲内に、はっきり見分けられる硬X線成分が存在することが分かった。このX線放射は、銀河中心に向かうにつれて、軟X線を放射する天体集団の表面光度よりも急激に強くなっている。こうした放射を説明できるのは、大質量の降着白色矮星の集団、低質量のX線連星やミリ秒パルサーの大集団、「動的な」粒子のアウトフローなどである。これらの説明はそれぞれ、銀河系の中心部での星の進化、連星の形成、宇宙線発生に関する現行のモデルに大きな疑問を投げ掛けるものだ。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度