Nature ハイライト

量子力学:エンタングルした重ね合わせ状態の生成

Nature 521, 7552

コヒーレント量子状態はスクイーズできるため、この状態の1つの成分の量子ゆらぎは、他の成分を犠牲にして減らすことができる。こうしたスクイーズド状態が示す雑音レベルは非常に低いので、スクイーズド状態は、例えば重力波を検出しようとする際などの高精度測定に有用である。今回著者たちは、捕獲イオンに生成した量子調和振動子におけるスクイーズド状態の重ね合わせに成功した。この種の重ね合わせは、同時に生きておりかつ死んでいるという重ね合わせ状態に猫がなるシュレディンガーの思考実験との類似性から、シュレディンガーの猫状態と呼ばれることが多い。スクイーズド状態の重ね合わせを量子的な操作は、例えば電場を検出する際など、連続変数による量子処理や計測への応用に重要になる可能性がある。

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