Nature ハイライト

超伝導:超伝導のさらなる展望

Nature 525, 7567

30年近く前、銅酸化物において高温超伝導が発見され、室温超伝導がすぐにでも実現するという期待が高まった。しかし、最初の成功の後、この目標に向かう進展は行き詰った。20年以上の間、高温超伝導の「記録」は大気圧で133 K、高圧下で164 Kにとどまっていた。今回、硫化水素(H2S)系において203 Kで超伝導が発見されたことで、室温超伝導の探究の道が再び開かれる。A DrozdovたちがH2Sに超高圧をかけることで生成した不可解な相(おそらくH3S)は、203 K(−70°C)で超伝導の明瞭な特徴を示した。この発見の鍵は水素の存在であり、より高い転移温度、ことによると室温にさえ達する転移温度が、水素が豊富な他の系で発見される可能性が高まった。

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