Nature ハイライト
超伝導:超伝導のさらなる展望
Nature 525, 7567
30年近く前、銅酸化物において高温超伝導が発見され、室温超伝導がすぐにでも実現するという期待が高まった。しかし、最初の成功の後、この目標に向かう進展は行き詰った。20年以上の間、高温超伝導の「記録」は大気圧で133 K、高圧下で164 Kにとどまっていた。今回、硫化水素(H2S)系において203 Kで超伝導が発見されたことで、室温超伝導の探究の道が再び開かれる。A DrozdovたちがH2Sに超高圧をかけることで生成した不可解な相(おそらくH3S)は、203 K(−70°C)で超伝導の明瞭な特徴を示した。この発見の鍵は水素の存在であり、より高い転移温度、ことによると室温にさえ達する転移温度が、水素が豊富な他の系で発見される可能性が高まった。
2015年9月3日号の Nature ハイライト
神経科学:神経変性の新しい機構
神経科学:シナプトタグミン–SNARE複合体の構造
構造生物学:ホスホン酸塩の細菌による分解
超伝導:超伝導のさらなる展望
DNAナノ構造:DNA折り紙をもっとコントロール
気候科学:水は用途によって違う
生物地理学:植物種の移出入
心疾患:僧帽弁異常の遺伝的原因
がん:変異型PIK3CAが乳腺細胞の運命に与える影響
細胞生物学:食餌はミトコンドリアの健康状態に影響する
免疫学:方向性特異的なDNA連結