Nature ハイライト
化学:S-アリール・コンジュゲートの新しい合成法
Nature 526, 7575
今回、速やかに効率よく進行する安定した高選択的システイン・コンジュゲーション反応にパラジウム(II)錯体が利用できることが実証された。得られたアリール・バイオコンジュゲートは、酸、塩基、酸化剤、外部からのチオール求核試薬に対して安定であった。今回の新しいバイオコンジュゲーション・プラットフォームの幅広い実用性は、新種のステープルド・ペプチドや抗体薬物コンジュゲートの合成によってさらに裏付けられた。これまでは、厳密な反応条件が必要なことや、ペプチドに複数の反応性官能基が存在することが主な理由で、遷移金属反応を用いた複雑な生体分子の修飾は厄介であった。
2015年10月29日号の Nature ハイライト
学習と記憶:記憶検索を標的として制御する
免疫学:ガスダーミンDの自然免疫における役割
宇宙:彗星67Pにある酸素分子
量子物理学:ベル不等式の新しい検証
化学:S-アリール・コンジュゲートの新しい合成法
気候科学:氷床の動きと融解水の関連性
古人類学:中国に初期のホモ・サピエンス
がん:高リスク型の神経芽細胞種におけるTERT変異
がん:組織再生におけるYapの役割
微生物学:競争によって多剤耐性菌を打ち負かす