Nature ハイライト
微生物学:メトホルミンが腸内マイクロバイオームに与える影響
Nature 528, 7581
全メタゲノム関連研究から、2型糖尿病(T2D)などいくつかの一般的なヒト疾患と、腸内微生物相のバランス異常(ディスバイオーシス)を関連付ける証拠が増えている。しかし多くの場合、抗糖尿病薬投与のディスバイオーシスへの影響については説明がなされていない。T2Dとディスバイオーシスの関連性については、T2D患者を対象とした過去の2つの研究で異なる結論が導かれているが、今回O Pedersenたちは、これら2つの研究結果を新規コホートと合わせて解析し、広く処方されている抗糖尿病薬メトホルミンの影響を明らかにした。メトホルミンは実際に交絡因子の1つだが、それでもT2Dでは腸内マイクロバイオームの変化という統一的なシグネチャーが見られることが分かった。
2015年12月10日号の Nature ハイライト
量子物理学:手に負えないスペクトルギャップ問題
細胞内シグナル伝達:カルシウムシグナルを介した食餌刺激
多能性幹細胞:CAF-1は細胞運命の変化を阻止する障壁である
免疫学:Treg細胞の居場所と自己免疫
分子生物学:Pol IIIの高分解能構造
触媒化学:高まるディーゼル燃料生産の将来性
気候変動:将来の降水量に対するモデル計算の答え
固体地球科学:岩石の摩擦はスケールの問題
心理学:子供が「それは不公平だ」と思うようになるとき
微生物学:メトホルミンが腸内マイクロバイオームに与える影響
がん幹細胞:腫瘍の不均質性の急速な進化