Nature ハイライト
高エネルギー宇宙物理学:明らかにされた高速電波バースト天体
Nature 528, 7583
高速電波バーストが発見されたのは比較的最近で、まだ解明されていない現象である。それらは、反復しない広帯域のミリ秒単位の閃光で、宇宙の遠方領域にある数百キロメートル以下のサイズの天体から生じたと思われている。今回、アーカイブデータから発見された高速電波バーストFRB 110523の磁場とシンチレーションのデータを分析することで、バーストの環境と地球からの距離に関する手掛かりが得られた。FRB 110523の新しいデータから、磁化した高密度プラズマが発生源付近にあることを示唆するファラデー回転と散乱が明らかになり、こうしたバーストにはマグネターのような若い星集団が関与するというモデルが支持される。
2015年12月24日号の Nature ハイライト
化学:ネットワーク解析を用いた複雑分子の合成戦略
集団遺伝学:古代DNAから推定される選択圧
環境微生物学:硝化を考え直すべきとき
発症機序:嚢胞性繊維症インタラクトーム
免疫学:17型ヘルパーT細胞の病原性を修飾する因子
高エネルギー宇宙物理学:明らかにされた高速電波バースト天体
工学:全てを備えたチップ
材料科学:マグネシウム合金複合材料の新しい作製法
免疫学:腸の修復機構
結核:ATG5タンパク質の感染防御における役割