Nature ハイライト
免疫学:腸の修復機構
Nature 528, 7583
腸幹細胞(ISC)活性の調節を介して正常な腸上皮の維持を支える細胞シグナルついてはその特徴が詳しく明らかになっているが、損傷後のISC区画の調節に関与するシグナルについては解明が進んでいない。A Hanashたちは今回、損傷後にインターロイキン22(IL-22)を産生する自然リンパ球がマウス腸オルガノイドの成長を増大させることを見いだした。さらに、組換えIL-22がヒトおよびマウスの両方のオルガノイドでISCの拡大を促進するが、これはSTAT3依存的な経路を介しており、ISC維持シグナルを供給するパネート細胞とは無関係であることが分かった。また、IL-22投与によっても腸損傷からのISCの回復が増進する。
2015年12月24日号の Nature ハイライト
化学:ネットワーク解析を用いた複雑分子の合成戦略
集団遺伝学:古代DNAから推定される選択圧
環境微生物学:硝化を考え直すべきとき
発症機序:嚢胞性繊維症インタラクトーム
免疫学:17型ヘルパーT細胞の病原性を修飾する因子
高エネルギー宇宙物理学:明らかにされた高速電波バースト天体
工学:全てを備えたチップ
材料科学:マグネシウム合金複合材料の新しい作製法
免疫学:腸の修復機構
結核:ATG5タンパク質の感染防御における役割